2018年10月05日

天草エアライン

『島のエアライン』(黒木亮著)は、地元、熊本の航空会社、天草エアラインがテーマだったこともあり一気呵成に読了した。
天草エアラインをイチから立ち上げた熊本の県庁マンや日本一小さな航空会社の40数名の職員の頑張るシーンは感動的だ。

しかし一方で、日本一小さな航空会社は税金なしでは、存続しえないことがわかった。天草空港に乗り入れている航空会社は天草エアラインのみ。天草空港の建設費は85億円。税金である。飛行機は1機のみ保有。それでも20数億円かかっているが、この費用の出所も税金。運航後、数年で飛行機の機材補修費も航空会社が自前では負担できなくなり、この補修費も毎年、税金で賄われている。

『島のエアライン』読了後、同じ作家の『シルクロードの滑走路』を再読した。小国(ここでは中央アジアのキルギス共和国)の航空機ファイナンスの仕組み詳細が描かれている。小国の国営航空会社が航空機をリースする場合、頭金にも困り、その国の第一輸出品(当時のキルギスでは綿花)を担保にしている。

世界的な見地からすれば、日本一小さな航空会社、天草エアラインは優遇されている!
天草エアラインに携わっている人たちは、反論があるだろうが…

「共産主義下では、飛行機でも空港ビルでも政府からタダで与えられていた。設備の初期投資のコストをいかに回収するかは考える必要はなく、ランニングコストを儲けることだけを考えていればよかった」
(『シルクロードの滑走路』221ページ)
posted by 太田黒 剛 at 16:17| 日記