2020年10月01日

マルクス

約1年半ぶりの更新。
ずいぶんとご無沙汰していた。

コロナ禍のあとも営業継続。
日中、事務所で本を読む時間だけは増大した(苦笑)。読書時間はこれまでの生涯で最も多いのでは。

コロナ禍以前から、年初から今年の「軸」とした分野はマルクスだ。
以前からマルクスがきになっていた。当店の電話番号の下4桁は「1867」。1867年はカール・マルクスが「資本論」の第一巻を刊行した年でもある。
まずは、マルクス研究家でマルクス本をたくさん出している的場昭弘氏の著作にナビゲーターにして読み進めた。
そして、私が最大のキー・ブックにしたのが『マルクス:ある十九世紀人の生涯』(上)、(下)、ジョナサン・スパーバー著である。マルクスの分厚い評伝本であるが、私が注視した最大の関心事は、ある(マルクス)のある十九世紀人の生涯を追うことである。

マルクス主義や資本論の読解ではない。マルクス主義「者」には深入りしない。マルクスの思考の土台をなしたヘーゲル、フォイエルバッハの哲学も深追いしない。資本論も宇野弘蔵の「経済原論」まではいかない。
それよりも、マルクスを中心に19世紀の欧州の諸相を眺めることである。マルクスの目にはどう映り、彼はどんな動きをしたか。
幸いにも日中も時間はたっぷりとあるから(苦笑)、マルクスと同時代を生きた、そして、同じ欧州にいた、「ある十九世紀人」の評伝も手にした。
まずは、相棒のエンゲルス。『エンゲルス: マルクスに将軍と呼ばれた男』(トリストラム・ハント著)。それから、マルクスも愛読していたバルザックの評伝『バルザック伝』(アンリ・トロワイヤ著)。他に評伝では、チャールズ・ダーウィン、アルフレッド・ウォレスなど。

いまは、マルクスの思想面がわかり、その発展を提示する『世界史の構造』(柄谷行人著)の終盤を読んでいるところ。

マルクス本はいまも陸続とでている。
今春出た『武器としての「資本論」』(白井 聡著)も今日的な問題を遡上にあげ、マルクスの考えの根幹に遡及する好著だった。
posted by 太田黒 剛 at 14:36| 日記